ごあいさつ

理事長 馬屋原 健

社会福祉法人「福山ひかり福祉会」の理事長として、一言ご挨拶申し上げます。
 
福山ひかり福祉会は、従来から既存の施設運営等に従事していた社会福祉法人とは異なり、このたびの地域密着型特別養護老人ホーム「小春日和」を開設すべくゼロから立ち上げた法人です。いわゆる“特養”に当たる介護老人福祉施設29床に、ショート・ステイ部門(短期入所生活介護)29床、そして居宅介護支援事業所を附設して、平成264月より運営を始めたところです。
 存知の通り、日本の高齢化社会は世界に類を見ないほど急速に進んでいます。65歳以上の高齢者割合は平成25年に25%を超え、人口の4人に1人が高齢者となりました。特に認知症有病者数は、平成2410月の高齢者人口3079万人に対して約462万人、その予備軍とされる軽度認知障害になる高齢者数は400万人と算出され、既に「認知症500万人時代」に突入していると推計されます。
 認知症は神経変性疾患が主なる病態であり、そこに高次脳機能障害、気分・行動障害、睡眠・食欲等の生理的障害を含めた精神機能全体の問題が係るため、高い専門性と同時に、絶えまない心理・社会的な連携を伴う包括的な診療・介護を必要とします。
 まさに、今後の高齢化社会が迎える社会保障問題への対処方針として示されている「地域包括ケア」が試される領域と言えます。
 この認知症に代表される高齢者介護と正面から向き合い、医療の目線を忘れずに十分な介護力を養う為の研鑽を続け、「小春日和」は利用者の方が少しでも住み心地の良い毎日を送れるように寄り添い、地域のお役に立ちたいと願っています。

 そのために小春日和が目指したい方向性は、以下の3点です。
1) 風通しが良い施設(組織)であること
―ご家族との協力、カンファレンス、地域交流
2) 介護者である家族へのサポートを大切にすること
3) 精神科医療の知識をもつ施設
―認知症対応への創意工夫を絶やさない
―高齢者のうつやせん妄を見逃さない

  小春日和とは、陰暦の10月(現在の11月頃)、晩秋から初冬にかけての、春に似た陽気の穏やかで暖かい天候を呼ぶ言葉で、ちょうど人生の中での晩秋を迎える高齢者に春めいた陽気を届けたいとの想いから名づけられました。どうぞ、まだ生まれたばかりの小春日和が、地域の皆様にとってそうした穏やかで暖かい居場所として成長できますように、職員一同精一杯尽力いたしますので、皆様のご支援・ご指導をよろしくお願いいたします。


社会福祉法人 福山ひかり福祉会3C理念

Comfortable Life
人々の生活の中に、安心感をもたらす福祉サービスを提供する。
Counseling Mind
カウンセリング・マインドに基づいて人々に奉仕する。
Community Network
施設内により深く、そして地域社会により広く、介護、福祉、保健、医療サービスのネットワークを広げ地域に貢献する。